廃棄物処理法 ③ 目的

お疲れ様です。行政書士の亀井宏紀です。

さて、多くの法律の第1条には、その法律の目的が書かれています。
なぜ、この法律が必要なのか、法律を作った方の思いがこめられている部分です。
廃棄物処理法にも、当然あります。

さっそく見てみると、
「(目的)
第一条 この法律は、廃棄物の排出を抑制し、及び廃棄物の適正な分別、保管、収集、運搬、再生、処分等の処理をし、並びに生活環境を清潔にすることにより、生活環境の保全及び公衆衛生の向上を図ることを目的とする。」

とあります。
手段として、

・廃棄物の排出を抑制
・廃棄物の適正な分別、保管、収集、運搬、再生、処分等の処理
・生活環境を清潔にする

を行い
その結果として

・生活環境の保全及び公衆衛生の向上を図る
ことを、法律の目的としています。

ちなみに、1970年の制定時の第1条の目的は、今と少し違っていて

「この法律は、廃棄物を適正に処理し、及び生活環境を清潔にすることにより、生活環境の保全及び公衆衛生の向上を図ることを目的とする」

となっていました。

廃棄物を適正に処理し」の部分が、「廃棄物の排出を抑制し、及び廃棄物の適正な分別、保管、収集、運搬、再生、処分等の処理をし」に変更されています。

1970年の当時は、廃棄物を適正に処理すれば、生活環境の保全及び公衆衛生の向上を図れると考えられていましたが、どんどん増え続ける廃棄物自体を抑制する必要、そして抑制だけでなく、適正な分別も行い、そして保管、収集、運搬、再生、処分等の処理を行わなければ、対応できない状況になってきてという背景があります。

廃棄物処理法は、頻繁に改正され、条文も枝番ばかりのつぎはぎの法律になっていますが、目的同様、時代の進化とともに、どんどん改正せざるをえなかったといえるかと思います。

 

 

 

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