ちょっと変わった許認可「古物営業許可」

行政庁に、許認可を申請する場合、人、物、金の要件だったり、最初に確認する事項などが、イメージ的によく似ている場合が多くあります。

例えば、建設業の許可や、宅地建物の免許などは、人、物、金の要件をちゃんと満たせるかどうかが重要で、その要件が満たせるかどうかを最初に重点的に確認します。

しかし、「古物営業許可」という許可をもらう場合、まず最初にお客様から確認することは、『そもそも、お客様がなされていることは許可を取らないといけない、古物営業にあたるのか?』の確認から始めます。

家庭にあった不要品を、月に一回開催される近所の公園のフリーマーケットなどに、出した方もいるかと思いますが、許可を取られましたか?

取っていませんよね。

この古物営業の許可を取らないといけない行為というのは、ちゃんと定義に定められていて、《古物営業とは、古物の「売買」・「交換」・「委託を受けて売買」・「委託を受けて交換」を行う営業をいい、これらを業として行う場合、つまり、利益を出そうという意思があり、ある程度継続性があることをいう》とされています。

先ほど紹介した、不要品を売る月一回のフリーマーケットでは、不要品の処分がメインの目的だから、利益を出そうという意思もないし、月一回なので、継続性もありません。

このような場合は、特に古物営業の許可は不要となります。

ですから、古物営業許可を取りたいと、来られたお客様にたいして、まずは本当に古物営業許可を取らなくてはいけない行いなのか、からの確認から始めます。

いきなり、許可が取れそうかという、要件の確認は行わないわけで、ちょっと、他の許認可と変わっています。

また、ちょっと変わっているのが、申請書を出す窓口ですが、「営業所の所在地を管轄する警察署」となっています。

そして、申請書に書く申請先としては、各県の公安委員会となっています。

普通の市役所や県庁の窓口ではないんですね。

なぜか、それは古物営業許可を規定している、古物営業法という法律の第1条の目的の中で、『この法律は、盗品等の売買の禁止、速やかな発見等を図るため・・(以下略)』と定められており、古物は盗品の可能性があり、そのための必要な規制も、警察の管轄の方が、対応しやすいと考えられたからだと思います。

だから、申請窓口は、警察署なんですね。

で、最後に一言。窓口は警察でも、申請させてもらえれば問題はないんですが、警察署の方々は、非常に忙しく、かつ、書類の申請窓口の専任の方などおられないので、いきなり警察署に行っても、担当の方が不在という場合が多くあります。

だから申請する場合は、前もっての予約が必須です。

警察の担当の方のアポイントを取るのが、古物営業許可の一番のポイントかもしれません。

だって、申請書を受けとってもらわないと、絶対許可はもらえませんから。

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