在留資格 その2(入管法④)
お疲れ様です。行政書士の亀井宏紀です。
さて、入管法の続きになります。
在留資格は、入管法の別表で規定されていることは紹介しました。そして、別表は、別表1と別表2に分かれており、別表1はさらに、別表1の1から、1の5まで分かれています。表に書かれていることではありますが、わかりずらいので、概要だけ説明したいと思います。
ちなみに、別表の詳細を確認されたい方は、「入管法 別表」でグーグルしてください。電子政府の総合窓口で条文を確認できます。
■入管法別表1の1の在留資格
「外交」「公用」「教授」「芸術」「宗教」「報道」の6つです。
別表1の1に記載されている在留資格は、上陸許可基準に適合する必要がありません。なぜかというと、上陸許可基準は、わが国の産業および国民生活に与える影響その他の事情を勘案して、必要かどうかが決められています。
よって、このような事情とあまり関係がない職種については、上陸許可基準が必要とされません。
別表1の1には、このような職種がまとめられており、イメージ的には、公的な活動とみることができる職種といえます。
■入管法別表1の2の在留資格
この別表1の2が、わが国の産業および国民生活に与える影響が大きいといえるもので、当然、上陸許可基準が設けられている在留資格になります。
数も多く、「高度専門職」「経営・管理」「法律・会計業務」「医療」「研究」「教育」「技術・人文知識・国際業務」「企業内転勤」「介護」「興行」「技能」「技能実習」の12となっています。
日本に仕事で在留されている方の多くは、この別表1の2の在留資格に基づいて、日本に在留されています。
行政書士の仕事でも、この別表1の2の在留資格に基づいて、申請する場合が多いです。
■入管法別表1の3の在留資格
「文化活動」「短期滞在」の2つです。
「短期滞在」は、主に観光で日本に在留されている方です。最大90日までの滞在になります。テレビ番組の「YOUは何しに日本へ?」で登場し、日本各地を回っている外国人の方が、あと何日で日本を出国しないといけない、といわれているときは、この在留資格で滞在しているということですね。
そして、この在留資格では、就労活動を行うことができないので、上陸許可基準に適合することは必要とされていません。
■入管法別表1の4の在留資格
「留学」「研修」「家族滞在」の3つです。
仕事というより、勉強で日本に来た、及びその家族に関する在留資格です。
外国からの留学生は、この在留資格に基づいての日本への在留となります。
■入管法別表1の5の在留資格
「特定活動」の1つだけです。イメージとしては例外的な在留資格で、法務大臣が個々の外国人について指定する活動に基づいたものになります。
■入管法別表2の在留資格
「永住者」「日本人の配偶者」「永住者の配偶者」「定住者」の4つです。そのままのイメージ通りで、永住、定住が法務大臣から認められた方、及びその配偶者の在留資格にになります。
以上が、別表で定められた在留資格の概要になります。
そして、またややこしいんですが、この各在留資格ごとの上陸許可基準が、「出入国管理及び難民認定法 第7条第1項第2号の基準を定める省令」で、こと細かに決められています。
この省令の基準を満たして、初めて、日本に在留できることとなります。
入管法の説明は、どうしても長くなりますが、大事な所なので、次回は、この「出入国管理及び難民認定法第7条第1項第2号の基準を定める省令」をみていきたいと思います。
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